ナボコフの一ダース - ウラジーミル・ナボコフ

ナボコフ ナボコフの一ダース ウラジーミル

Add: nirucoma60 - Date: 2020-12-07 22:45:53 - Views: 1739 - Clicks: 8611

。 若島 わかるような気がします。ナボコフは、詩と自作のチェスプロブレムを抱き合わせにした本を出していまして――。 沼野 いかにもナボコフらしいですね。 若島 ――でも、僕の評価では、チェスプロブレム作家としてのナボコフは、じつに凡庸としか言いようがない。 沼野 そうなんですか(笑)。 若島 ナボコフのチェスプロブレムは19世紀のまま止まっているというか、20世紀以降のチェスプロブレムの進展には全く興味がなかった人なんですね。絵画に対しても同じようなところがあって、よくジョルジュ・ブラックを「ガラクタみたいな」と皮肉ってキュビスムを馬鹿にしていました。たぶんナボコフは19世紀の写実的な絵画観を基本的にもっていて、前衛を受け付けなかったのではないでしょうか。. ナボコフのロシア文学講義(上) - ウラジーミル・ナボコフ - 本の購入は楽天ブックスで。全品送料無料!購入毎に「楽天ポイント」が貯まってお得!. 沼野 今回のコレクションにはナボコフの戯曲が2篇入ります。ともに1930年代に書かれて実際に上演された『事件』と『ワルツの発明』。ナボコフが戯曲も書いていたことは一般にはあまり知られていませんが、『事件』はチェーホフやゴーゴリといったロシアの風俗劇の伝統を引き継いでいますし、『ワルツの発明』は政治風刺的なところがある。ストーリーも展開も結構面白いので、現代の日本でも上演は充分可能ではないかと思います。 若島 詩はどうでしょう? ナボコフはアメリカ時代にも詩を書いているんですが、最も問題なのは『青白い炎』の中に挿入されている詩ですね。この詩がはたして良い詩なのか、それともパロディとしてわざと下手に書いたのか. 沼野 ナボコフの詩はまだほとんど日本に紹介されていませんし、未公開のオリジナル手稿や書簡が公開されるようにもなってきて、近年、ナボコフの全体像が拡張されつつあります。そういう機運の中で新潮社からコレクションが出るというのは大変時宜にかなったことだと思いますが、若島さんは今回のコレクションの魅力はどこにあるとお考えですか。 若島 ラインナップをみると、ナボコフの小説は今では絶版で読めなくなっているものが結構多い。むしろ読めるもののほうが少なくて、ようやく復刊する動きも出てきて、欠損が補われている時期に、ロシア語から新訳されることにまず大きな意義があると思います。 沼野 一度聞いてみたかったのですが、実際のところ、ナボコフの英語のレベルは、どうだったんでしょう? 若島 アメリカに渡ってきた当時、批評家のエドマンド・ウィルソンに『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』の原稿を見せて、英語のおかしいところがあれば指摘してくれと頼むんです。ウィルソンもそれに応じるんですけれど、ナボコフは直さなかった(笑)。 沼野 英語のネイティブの一流の読者に、「この英語はちょっと変じゃないですか?」と言われても、「これはこれでいいんだ」と突き返せるぐらいの自信がナボコフにはあったわけですか? 若島 うーん、それはわからないですけれど、訳していて変なところ、気になるところはしょっちゅう出てきます。 沼野 その点ではやはりロシア語で書くほうが特権的で、変な文章表現をやっても、誰に文句を言われても、お前のほうがロシア語をわかっていないと反論できる自信がある。それが力となって、ロシア語の可能性を究極まで使いこなすことを試みていたと思いますよ。 若島 それから、今回のコレクションでは、科学者、鱗翅学者としてのナボコフの像を垣間見ることができますね。 沼野 捕虫網をもって走る写真のイメージが強くて、単なる蝶好きのコレクターの趣味人のように思われていますが、ナボコフは実は優秀な学者でした。今回の新機軸として『賜物』の巻に『父の蝶』を収録していて、これは『賜物』の続編として構想された、難解な蝶の論文に近い感じの文章で、ナボコフの生物学的蘊蓄がふんだんに生かされています。『賜物』に関しては、訳注を減らして読みやすくした改訂版とするつもりです。 若島 僕が担当の『ロリータ』については、ナボコフ自身がのちにロ. ナボコフの一ダース ウラジーミル・ナボコフ 著 SF、童話、ポルノ、探偵小説などさまざまな様式をとって繰り広げられるナボコフの反宇宙的世界。.

〒大阪府豊中市庄内栄町事務所) TEL:FAX:大阪府公安委員会第62233570号 唯一無二の作家、ウラジーミル・ナボコフの不思議な魅力 『偉業』の訳者・貝澤哉さんに聞く. ウラジミール・ナボコフ「ナボコフの一ダース」ちくま文庫: 商品説明: ウラジミール・ナボコフ 著 中西秀男 訳. Nabokov; 1870年 – 1922年3月28日)は、ロシアの自由主義者。刑法学者・政治家・ジャーナリスト。. ナボコフ,ウラジーミル(Nabokov,Vladimir)。帝政ロシア時代のサンクト・ペテルブルグに生まれる。父親は政治家。ロシア革命で祖国を離れ、ベルリン、パリでの亡命生活を経て、1940年にアメリカに渡り、英語でも創作活動を始める。. ナボコフ2冊セット 「ナボコフの一ダース」サンリオ文庫・新装初版本 「賜物・下」福武文庫・初版本. セバスチャン・ナイトは私だ きみと一緒の生活はすばらしかった―そしてぼくがすばらしいと言うとき、ぼくは鳩や百合の花、そして天鵞絨(ヴェルヴェット)、さらにその単語のあの柔らかなVと長く引き伸ばしたlの音に合わせて反り上がったきみの舌の反り具合のことを言っているのです. 若島 そして今回、日本初のナボコフ・コレクションの監修を沼野さんと引き受けることになりましたが、『ロリータ』以外はすべてロシア語の原典からの翻訳というのが、最大の特徴です。 沼野 翻訳は重訳ではなくて原典訳というのが基本ですが、ナボコフの場合は少し複雑で、ナボコフ自身も英訳にかかわって、内容を改変していることもあり、ロシア語からの原典訳が最良とは必ずしも言えないんです。ただ、英訳とロシア語ではやっぱり感じが違っていて、今回のコレクションはロシア語作家としてのナボコフの味わいが訳文から伝わってくるのではないかと思います。これを単に優美な日本語に訳そうとすると、英訳との微妙な差異がなくなってしまうので、もしヘンな表現があったとしたら、ロシア語のごつごつした感じが伝わるようにあえて訳しているとお考えいただきたい。 若島 私は長篇3作目の『ディフェンス』を英語版から重訳したのですが、この頃からすでにセンテンスが異常に長くて、いわゆる「ナボコフ度」の高い文体になっていましたね。 沼野 ロシア語はどんなに長い文になっても文法的に修飾関係が明らかなので、どんどん文を後ろに継ぎ足せます。でも日本語だと文を分割しないととても理解しづらい。そこを敢えて分けずに翻訳するのが訳者の腕の見せ所ですね。 若島 ひとつのセンテンスは異常に長いのですが、分けるとナボコフの文章じゃないものになってしまいますからね。あと、普通は誰も使わないような非常に特殊な比喩がよく使われます。読者はこれどういうこと? としばらく考えて、別の箇所でようやく意味がわかる。ナボコフの読み方って、ナボコフの作品の中に書いてあるような気がするんですよ。作品の中にゲームのルールが書き込まれている、みたいな感じで。 沼野 ジョイスやトマス・ピンチョンも、同じく複雑な情報を詰め込んだテクストですが、作家は「勝手に読め」、といった感じで突き放していますよね。 若島 そうなんですよ。でもナボコフの場合は、作品のどこかに読み方の答えが必ず隠されている気がします。 沼野 詰将棋やチェスのプロブレムのように精緻につくられていて、鍵をうまく辿っていくと正解にたどり着けると。 若島 「この言葉は前に書いてあったな」という記憶が重要になるので、ナボコフを読むと頭のなかに何かがずっとひっかかり続けますね。ロシア語時代の初期からすでにこういった. ヘッセじゃないほうのクヌルプ 「唯一の出口だよ」と彼は言った。「ぼくはゲームを放棄する」(p.

若島 ナボコフが日本で最初に翻訳されたのは、1959年に河出書房新社から出た『ロリータ』でした。前年にアメリカでベストセラーになった話題作として、いわば煽情的な興味から紹介されたんですね。それ以降、『賜物』『絶望』『マーシェンカ』といったロシア語時代の作品が次々とアメリカで英訳され、それを重訳する形で、60年代から70年代はじめにかけて日本に入ってきました。これがナボコフ受容の最初期です。 沼野 昔の文学事典では、ナボコフはロシア生まれの「アメリカの作家」と紹介されていました。 若島 アメリカでは70年代に入るとポストモダン小説の研究が最盛期をむかえ、ナボコフはその先駆的な存在として虚構性や芸術性が強調されるようになります。日本でも1971年の「ユリイカ」特集で、丸谷才一さんと篠田一士さんが対談して、「ナボコフは単なるエロ作家じゃないんだよ、あと50年ぐらい経ったらわかるだろう」と語っています。 沼野 この特集でロシア文学関係の著者は川端香男里先生がひとりだけでした。 若島 それが変わってきたのがペレストロイカ以降で、ロシアでナボコフが解禁されてロシア語でも読めるようになり、母国でもナボコフ研究者がようやく出てくるようになったんです。 沼野 日本では、生誕100年にあたる1999年に「日本ナボコフ協会」が設立されたのが重要なターニングポイントになりました。私もお手伝いしましたが、英語の専門家とロシア語の専門家がひとつの学会でまとまっていくのって、簡単なようで結構大変なこと。学者はある種の縄張り意識を持った人達の集まりですから(笑)。 若島 最大の問題は、英語とロシア語の関係者間でナボコフ像にずれがあったことです。我々英語関係者は『ロリータ』『青白い炎』『アーダ』を最重要作と考えますが、ロシア語関係者は『賜物』が最高傑作で、英語で読んでおいたほうがいいのは『ロリータ』ぐらいか、みたいな。 沼野それでもまあ、手前味噌ですが、世界最高レベルのナボコフ学者を毎年のように次々と招聘してきましたし、英語とロシア語、両方の知識がないと到底取り組めないような問題に、うまく協同して取り組んできたと思いますよ。. 。 沼野 前衛的な小説家としてのナボコフとはかなり様相が違うというか、詩人としてはとてもクラシックですね。ナボコフとは知らされずにいくつかの詩を読まされたら、特に優れた詩じゃないと感じられるかもしれません。凡庸というと言いすぎかもしれませんけれど. mixiウラジーミル・ナボコフ ナボコフと蝶 まだトピック作られてないようなので・・・ とりあえず写真を貼ってみました。. 『ナボコフの一ダース (ちくま文庫)』(ウラジミール・ナボコフ) のみんなのレビュー・感想ページです(6レビュー)。作品紹介・あらすじ:同姓同名の男にまちがわれ、借りたこともない本の返済を迫られたり、見知らぬ人々のパーティに招待されたりと、ポーの「ウィリアム・ウィルスン」を. ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・ナボコフ(ロシア語: Владимир Владимирович Набоков 発音 vlɐˈdʲimʲɪr nɐˈbokəf (音声ファイル)ヴラヂーミル・ヴラヂーミラヴィチュ・ナボーカフ、英語: Vladimir Vladimirovich Nabokov nəˈbɔːkəf, ˈnæbəˌkɔːf, -ˌkɒf, 1899年 4月22日(ユリウス暦 4月10日. 【古書】「ナボコフの一ダース」/ウラジミール・ナボコフ著/中西秀男訳/1991年初版/ちくま文庫*送料無料*B02商品説明 ご覧いただきありがとうございます。同姓同名の男にまちがわれ、借りたこともない本の返済を迫られたり、見知らぬ人々のパーティに招待されたりと、ポーの. ナボコフの一ダース. ナボコフの一ダース - ウラジーミル・ナボコフ - 本の購入は楽天ブックスで。全品送料無料!購入毎に「楽天ポイント」が貯まってお得!みんなのレビュー・感想も満載。.

ナボコフの一ダース:ウラジミール・ナボコフ,中西秀男を「メルカリ」で取引しよう、誰でも安心して簡単に売り買いが. に十三篇の短篇小説からなる作品集『ナボコフの一ダース』(1958年)2) に収録するにあたっ てナボコフが行なった修正(段落の数や細部の表現など)は、もともとの原稿に立ち返ること を第一の目的としたものであったと推察することができる。. ウラジーミル・ナボコフ(若島正訳)『ロリータ』(新潮文庫)を読みました。 「ロリータ」という語が持つ印象は、いまやちょっと特殊なものになっています。みなさんは「ロリータ」と聞いてなにを思い浮かべますか。. 30 『カメラ・オブスクーラ』『絶望』に続き、光文社古典新訳文庫のロシア語で書かれたナボコフ作品の第三作目、『偉業』の翻訳が完結した(年10月刊. ウラジーミル・ドミトリエヴィチ・ナボコフ (ロシア語: Влади́мир Дми́триевич Набо́ков 、ラテン文字表記の例: Vladimir Dmitrievich Nabokov、V. 社会科学, 文学, 歴史, 産業, 技術・工学・工業, 自然科学 の優れたセレクションからの 本 のオンラインショッピングなどを毎日低価格でお届けしています。. Pontaポイント使えます! | ナボコフの一ダース | ウラジーミル・ナボコフ | 発売国:日本 ナボコフの一ダース - ウラジーミル・ナボコフ | 書籍 || HMV&BOOKS online 支払い方法、配送方法もいろいろ選べ、非常に便利です!. 260) 「かまいたちの夜」というテレビゲームをご存知だろうか。 もとは確かスーパーファミコンのソフトとして発売されたのだと思う。 ゲームなど知らんという方のために説明すると.

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ウラジーミル・ナボコフ(沼野充義訳)『賜物』(河出書房新社)を読みました。池澤夏樹個人編集=世界文学全集の一冊です。 ウラジーミル・ナボコフと言えば、中年男性とロリータという少女の関係を描いた衝撃作『ロリータ』で有名な作家。そうです. れにくさ(第一号)|027 秋草 俊一郎 margin, so to say, of my Russian writings, this was my first serious attempt. ナボコフはペテルブルクで名門貴族の長男として生まれたが、ロシア革命によって国を追われ、英国やアメリカへ亡命。 アメリカでは大学で教鞭を取る傍ら亡命作家としての創作も行い、『ロリータ』(1955)で世界的な名声を博した。. See full list on shinchosha. to use English for what may be termed artistic purpose”」と告白している9。つ. 四重奏;目作者:ウラジミール ナボコフ発売日: 1992/11/01メディア: 単行本・『名誉の問題』(1927) ・『リーク』(1939) ・『ヴェイン姉妹』(1951) ・『博物館を訪れて』(1939) ・『目』(1965) これは、ヤバい作品を読んでしまった。ナボコフの、1927年から1965年にわたる長い期間に発表された4つの短篇と. Amazonでウラジミール ナボコフ, 秀男, 中西のナボコフの1ダース (サンリオ文庫)。アマゾンならポイント還元本が多数。ウラジミール ナボコフ, 秀男, 中西作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。.

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